ザルツブルク音楽祭2013 バックステージ1 |
各地で最高気温を記録していると言うニュースを読みました。
しかも昨晩は東京の広範囲で雷雨?!
皆さんは大丈夫でしたか?
東京の事を書こうか、昨日の事を書こうか。迷いましたが、ザルツブルク音楽祭開催中の今、ライブで情報をお届け出来るのもこのブログの醍醐味だと思いましたので、、
まず一昨日と昨日のコトをお届けしたいと思います。
今日から数日、たっぷり時間ありますし♡
横浜編はあした。
祝祭劇場へ通勤。
この練習が始まる直前。
今までないショックを受け、
そのまま真っ青になりながら午前中の練習に参加する事となりました
以下、席に着いた後、右隣の同僚との会話です
同:laraちゃん!今日のご機嫌は?
私:うん、サイコー。良い天気だし!あなたは?
同:モンク言っちゃいけない人生だな。はは。
この同僚と同じ楽器で、15年来共通の友人の話を切り出しました
私:ねえ、今日、Jがザルツブルクに来るの知ってる?スイスのオケで、ジョヴァンニ・アントニーニとチェチリア・バルトリのやつで。
同:彼は、来ないよ。
私:え?どうして?来るって言ってたよ?5月に会ったの。
同:ううん、来ないんだよ。
私:え?
同:lara、スペインの列車の事故の事知ってる?
私:え?
同:僕が何の事言ってるかわかる?
私:えっ、うん、 、
同:日本にいたんだろう?ニュースになってた?
私:。。うん
同:彼はね
私:ちょっと、ちょっと待ってよ。あの、ニュースになってた、すごい映像の、あの列車?
同:そう、そのニュースの事故
私:。。
同:彼はね、あの列車に乗ってたの
私:。。 !! !!!?!?! ??
同:大丈夫、生きてる
私:。。 。。
左隣の同僚:おいどうした、顔色悪いぞ
私:友人が、 、 、スペインの大事故列車に乗ってたって。。
左:!! 水、はい、一口飲んで(自分のペットボトルを渡す)
私:ありがとう
オーボエのAの音
練習中、弦楽器がフレーズをチェックしている間にヒソヒソ耳打ちで訊きました
足の骨を折っただけらしい、音楽祭では演奏出来ない、それ以上は知らない、と。
練習後すぐに電話してみましたが留守電。
長いメッセージを入れました
次の日
コンサートに向かう道すがら
やっと電話が通じました。
元気そう。声が聞けて嬉しいと言ってくれました。
事実は
3両目に乗っていた
一瞬で起こった出来事でその前の揺れなんかはわからなかった
2秒もせず、気が付いたらまるで洗濯機の中に放り込まれたようだった
肋骨3本と足を骨折、切り傷もまだ開いたままだが今週終わりに退院予定
自分が運び出されたとき車両にはまだ沢山人がいたから、死者も出た車両のようだ
ということでした
事故があったサンティアゴ・デ・コンポステラで教授をやっている彼。
ニュースを見て地名を聞いた時、すぐに彼を思い出したけど、
まさか。
私だって住んでるからって電車に乗ってるとは限らないし。
ザルツブルクではTVを持っていませんが、たまたま滞在していた東京では毎朝毎晩ニュースを見るせいで、あの映像を何度見た事か。。
なるべく結びつけないよう努力しながら恐ろしい映像を見ていました。
病院のベッドで退屈している彼に、
電話でどこを歩いているか説明しながら仕事へ向かう。
いま橋の上。
ゲトライデガッセには人がいっぱいだよ
トマセリの横だよ。馬車の音聞こえる?
あ グロッケンシュピール見えて来た。
噴水も見えて来たよ。
今から会場入るね。今回はレジデンスホフだから、半分外なんだ。知ってるよね、ミンコフスキーと演奏した時ここだったんでしょ?
J:う〜〜〜ん行きたいね〜 でもlaraショートトリップも悪くないね。ありがとう
電話を切って、
演奏前に彼の声が聞けた事に深く深く感謝し、
この事故で亡くなった方々のご親族ご友人の気持ちを考え、
ご冥福を祈り、
気分を無理矢理入れ替えて、
アコースティック・チェックにブラームス:セレナーデの一楽章をはじめました
ところが!!!!
さすがザルツブルク、
雨が。。。!
この、開閉自在の屋根がゆっくりと客席の後ろの方から閉まって来るのですが、
間に合いません〜〜
すぐにオーケストラの後ろの屋根がある場所に逃げ
もう一度大移動。
戻ったら、こう。
うしろに見えるのは指揮者ハンス・グラーフ
日本と違いすぐに乾くので、濡れた鞄も楽譜も誰も拭こうとしませんが、
椅子濡れてるし楽譜よれよれ。
私は楽譜と一緒に避難して大当たりでした。
音楽祭のエラいひとが謝りにきて、
「気象庁と電話をしました。本番後半は開けても大丈夫だという説明です。もし雨が来たら中止してすぐに避難することをお約束します」
とのこと。
さっきの夕立でスポットライトに何か不都合が起こったらしく
すごい〜〜@。@
無事に楽しい本番を迎える事が出来ました。
迅速に正確に働いてくれるスタッフ、関係者のおかげです。ありがとうございます。
屋根は閉まったままでした。
やっぱりザルツブルク。
lara
列車の事故を見たとき、スペイン人の同僚をいろいろ思い浮かべ、あの地方には居ないなと思っていたのですが、6月に会ったばかりのJ氏が巻き込まれていたとは・・・・・・・。人生何が起こるか分かりませんね。
私自身も毎日移動距離が異常に長い仕事柄、今日も無事でいられるというのは、本当にありがたいことだと身に沁みます。
J氏にくれぐれも、お大事にとよろしくお伝えください。
sepp
一昨日はまだ本人と話せず事実がはっきりせず、その状態でお話するわけに行かなかったのです。噂話のようになってしまったら大変ですから。。ブログが先になってごめんなさい〜〜
しれっと横浜の事を書いてしまおうとも思いましたが、日航機事故が起こった日知った事実でもあり、スペインの事故の画像を見ながらJRの事故の事を何度も考えていましたし。。思い切って書きました。ビックリさせてごめんなさい。
怪我が人伝えの情報よりはるかに酷いようですが、生きていてくれて何よりです。
おっしゃるとおりです。人生何が起こるかわかりません。
毎日、極力(笑)悔いが残らないよう過ごしたいと思います!
lara