ハンガリー国境、エスターハーズィー城のハイドン・フェスティバル |
街中でもマイナス10℃、郊外のルンガウ地方はマイナス20℃以下という予報の今週です。
ご旅行でいらっしゃる方は、「帽子」をお忘れなく!!
寒さのニュースに服装は充分用意していらっしゃることとは思いますが。。
荷物にならない帽子、きっと役立ちますよ!!!
ブログ記事はと言いますと
猛暑記録を叩き出したオーストリアの夏からです。
2015年7月は、移動たくさんの月でした。
イタリアから戻り、しばらくして
今度は国内ですが、
ハンガリー国境の近くまで。
と、いう事は、ウイーンの近くです。
ニーダーエーステライヒ州が100%再生可能エネルギーを実現した事でオーストリア普及率は何と75%となり、ヨーロッパで一位になったというニュースを、先月読んだばかり。
ウイーンを囲むこのあたりを通る時には、必ず風力発電の風景に出会います。
誇らしく思います
ニーダーエーステライヒを抜け、バスはお隣のブルゲンラント州へ。
素晴らしい赤ワインでも有名な州です。
作曲家ハイドンを知らない方は少ないと思います。
ニーダーエーステライヒ生まれ、多作、中々な政治家。
「おもちゃの交響曲」が有名ですね!
このお城は、西部ハンガリーの大貴族エスターハーズィー(エステルハージ)のお城の一つ。
当時はここもハンガリーでした。
ハンガリー、チェコ、オーストリアの文化はバロックの時代から同時に成長し、一つの文化とみなされます。
もしも音楽に少しでも興味があり、機会がある方は、是非ウイーンからハンガリー西部にかけての食文化、街の人の様子、歴史的建造物などを一目見て頂きたいです。
モーツァルトやハイドン、ベートーベンを無理なく理解するには最短距離ではないでしょうか。
音楽家コーディネーターのseppさんはこの文化圏を名古屋・宮島弦楽団の子供たちの文化交流に選んだようですね。
十代の青少年には全ての情報を処理することは無理かもしれません。
しかし音楽を創るにあたり、ふとしたフレーズに軽やかさ重々しさを感じる時、きっと風景や空気、人々の顔が目に浮かぶことでしょう。
いくら日本人コーディネーターが敏腕だからといってもw、オーストリアやハンガリーの市政、州政が動いてくれるのは凄いですね。
これが有名な逸話のある、「ハイドンの木の床」
当時名の知れたハイドンをエステルハージ家が迎える時、権力を示しハイドンにも喜んでもらおうと時間とお金をかけ、壁と天井は音楽の神や天使を大胆にあしらった壮大なフレスコ画、床は何と総大理石の美しいモザイクで作られたと言うコンサートホール。
きっとザルツブルクのミラベル宮殿や、ウイーンのシェーンブルン宮殿の大広間の様な煌びやかさだったのでしょう!
ハイドンはしかし到着したその日、ホールに入り
パン!
と手を打って、
「こんな響き過ぎるホールでは音楽が台無しだ。床を木に戻して下さい」
と、素晴らしい細工を全て壊させたという。
職人さん達には、申し訳ありません。。。
が、
音楽には、演奏会には、
素晴らしい!!!
英断、ありがとうハイドンさん!
この夏のマチネコンサートは、「ピクニック付き」という珍しいもの。
シャンパン、地方特産の果物やペースト、ハム、チーズなどがバスケットに入り
宮殿内のお庭の好きな所に座り、長めの休憩時間を楽しみます。
私たちの楽屋にも、美味しいサンドイッチが、たくさん!!!
この日のソリストは、Přemysl Vojtaプジェミスル・ヴォイタと言うチェコ人のホルニスト。シュターツカペレ・ベルリンの首席奏者で、力強いシュトラウスの協奏曲を演奏してくれました。
彼のホルンに映るフレスコ画とセルフィ
良いコンサートでございました!
後ほどブログでご紹介させていただきたいと思います。
パリを思う友人達はきっと喜ぶことでしょう、、、、。