2000年前・ローマ帝国時代の料理 1 |
かなり久々に訪問したザルツカンマーグート地方は素晴らしい景色!!
先日友人から「料理教室に行く」という誕生日プレゼントを頂きました。
毎日自宅で料理をしているとネタ切れになり、日々バタバタと生活しているので新しいレパートリーも増えず、非常に嬉しい提案!
様々な料理教室があるザルツブルク、公共の学校主催、経済団体主催、調理器具メーカー主催などのカタログから選んだのは、
某ドイツ大手家電メーカーの料理教室、
"Coquina Antiqua"
「2000年前のローマ帝国時代の料理」
本日の先生は銀行勤務から料理人になった、グラーツ在住のAnton Konrat氏。
ホームページには様々な場所での料理教室の様子がアップされています。
日本でも料理教室に行ったことが無い私が、一体どうなるのでしょうか?
カラフルな教室には、高くてとても購入出来ない(笑)Mieleの最新機器が勢ぞろい。
まずは発泡性ワインでカンパ~イ! いきなり乾杯するのがオーストリア流?
日本の状況を知らないので、ご存知の方は是非コメントを!
先生の自己紹介があり、料理人としての今までの経歴、そして今日のメニュー「ローマ帝国時代の料理」についての短い解説。
参加者7人に「Facebook・ブログ等への写真掲載がOKかどうか」の質問、私も「日本語のブログに掲載してよいか?」尋ねたところ、全員OKとの事でした。
まず本日のパン、パンに塗るチーズ、野菜料理、魚料理、肉料理、デザート2種の作り方を読んで、誰が何を作りたいかを決定。
日本ではあり得ないと思ったのは、インターネットのページに出ていた内容より、料理の数が多い事(笑)。
どうしても「書いてある通り」に仕事をしなければならない業務のプレッシャーが日頃あるため、かなり驚きました。
今回の参加者7人は何となく自動的に割り振りが決まり、私は野菜料理を作る事に。
(これが意外と大変だったとは、後で気づきました・・・)
豆類と大麦を茹でて、ネギとブロッコリー、ういきょうを別に茹で、新鮮な各種ハーブと混ぜてから、魚醤と塩コショウで味付け・・・。
ちなみにレシピは2000年前のローマ帝国時代のものなので、著作権は無く、Antonの物ではないとの事。
料理教室では下の名前で呼ぶという事になっているので、いきなり「Anton」と呼び捨て。日本の様に「先生」とは呼びません。
非常に驚いたのは、
「冷蔵庫の中の飲み物は自由に飲んでください!」
との事で、ワインからジュース、ビールでも何でもアリ(笑)。結構緊張していて、私は飲まず残念。
数回参加したことがある家族は、どんどん空けていました。
さらに驚いたのは、
調理台に必要な物が全て用意されていない事!
足りないボール、調理器具、スプーン、鍋、さらにはハーブや調味料、野菜等も冷蔵庫から自分で探すというスタイル。
オーストリアで初めて参加する料理教室のスタイルに戸惑い、さらには様々な戸棚から必要な物を探し出すという困難・・・。
驚いたのは、
レシピに調味料の量が部分的に書いてない事(笑)
調理用のドイツ語が一部良く分からず質問・・・
ドイツ語のレシピはあまり読んだことがないので、意外と知らない単語が・・・。
最終的に結構な量のハーブを細かく刻みました。
とはいえ、料理自体は非常に慣れているので、要領を掴めば割りとすぐに完成。
味付けは調味料の量が書いて無かったので、Antonにお願いしました。
2000年前のローマ帝国で使われていたのが「魚醤」!!!
かなり濃い匂いでしたが、ハーブたっぷりの野菜に混ぜると相当薄まってビックリ!
数多くのメニューが7人の同時進行で次々と料理されて行きます。
恐らく日本だと、1品ずつ順番に説明して、皆で同じものを料理するのではないでしょうか???
Anton曰く、「このメニューの料理教室では最短の調理時間でとても驚いた!」との事。
さてさて、出来栄えはどうでしょう?
つづく
sepp
古代の魚醤ってのは、名高い「ガルム」というやつでしょうか。
日本の「しょっつる」や「いしり醤油」でマネしてみたいです。
ローマの広がりと共に土地のものを取り入れつつ、調理法や新しい食材までも文化交流が行われていたのですよねー。
調味料の量については、以前一生懸命イタリア語で読んでいた19世紀の"料理の聖書"「アルトゥージ」を思い出しました。当時の、伝統料理指南本ですから、一応ローマ時代からの伝統を受け継いでいて、後のフランス料理の礎となって行く訳ですが。。
時間、量、全て「適宜」!今では手に入らないラルドでもプロシュートでもない「△□塩漬け肉」などの食材も良く登場して。
しかしこの料理教室、それとは比べ物にならない程前の、キリストの頃のレシピとは。共通する材料がある事自体、感慨深いです!☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆
ミーレは、日本でも流行っているらしいです。
lara
コメントありがとうございました!
今回の内容は非常に興味深く、面白い内容でした。3冊の本から散々検討して選んだ甲斐がありました。
流石お詳しいですね~、Garum(当日は同じ意味で別単語Liquamenが使われていました)です。まさに「しょっつる」という感じ、当時はかなり幅広く使われていたようで驚きでした。
そして2000年前も今と変わらず美味しい物を食べていたのだなと、改めて思いを馳せました。
sepp
コメントありがとうございます!
まさに領地の広がり、そして貿易の数々を通しての文化交流、インド方向にしかないようなスパイスも使っていて驚きました。
今となっては手に入らないハーブも、単語として残っているので、そうした解説文は別に添付されていました。
やはりアルトゥージでも適宜なのですね(笑)、きっと料理人の腕や感覚が試された事でしょう。
2000年前のミシュラン星付き(?)の料理人たちが腕を競っていた姿に思いを馳せました。
この手のレシピは意外と残っているとの事でしたので、今後も探してみたいと思います。
Miele、日本にも進出ですか? 相当お高いでしょうね~・・・。
sepp
ハーブを使うと聞くと更に興味が!
難しい料理も手際良く出来てしまうのは流石ですね。
私はこの1年で3人の先生の自宅料理教室に参加しましたが、大抵は最初に座学で説明があり、後半に調理実習です。自宅教室ですと、器具や食材は最初から用意されてない事もありますよ。毎月行ってる教室は勝手知ったる、で生徒が勝手に出してます。品数が多いと一品ずつでは時間がかかるので担当制。調理過程を見ないで終わるメニューもあるので料理初心者にはハードルが高いですよね。
数年前からミーレは日本でも人気で食洗機を入れてるお宅をBlogで見かけます。
フレンチの先生宅はミーレの食洗機やオーブンですよ。
目黒あたりにショップがありますし新宿伊勢丹でも買えます(^^)
コメントありがとうございます! 楽しく美味しいハーブたっぷりのローマ帝国時代の料理、次回お会いした時に細かくお話しますね。
前半は座学なんですね! こちらは全員発泡性ワイン片手に先生の自己紹介+本日の内容説明が20分程度だけでした(笑)。
なるほど自宅料理教室では全部そろってない事もあるのですか、この場所の訪問自体が初めてだったので、勝手がわからず戸惑いました。品数が多いと担当制になる事があるのですね! 今回は同時進行で全てあっという間、確かに料理初心者にはハードルが高いと思いますね。
別な日には初心者向けの日があり、1品ずつ作るそうです。
皆さん慣れているので、片づけも同時進行。日本と一番違うと思うのは、男性陣がサーブしたり片づける事でしょうか。肝心な部分ではAntonが的確な指示をしてコツを伝授していましたが、皆それぞれの作業に集中していたので、どこまで伝わったか?(笑)
ミーレはとても長持ちする白物家電として、洗濯機~キッチン家電までこちらで非常に有名ですがとにかく高い! 日本は電圧も違いますし、きっと倍の値段だろうなと思います・・・。
sepp