オーケストラ内の会話 |
たまには私達の仕事のごく一部をご紹介!
先日はオーストリアの近代作曲家、Franz Schmidt(フランツ シュミット)作曲(1937): Das Buch mit sieben Siegeln(七つの封印の書)を演奏しました。

演奏会は1回目がリンツ、2回目がザルツブルクの教会で行われましたが、オーストリアのカトリック教会には基本的に暖房はありません。

今回は演奏会の主催者でもソリストでもないので、お客様を呼ぶだめ特別な営業活動をする必要はありませんでした。もちろんご興味ある知り合いの方が来て下さるのは嬉しいので、お誘いすることが非常に多いです。
そして私には曲を選ぶ権利もありません(笑)。曲の好き・嫌いなどという気持ちは若干あっても、私達が演奏する上では全く関係ありません。いかに与えられた曲を、メンバーの一員としてその日の演奏会で指揮者の要求+アルファに出来るかが課題です。
まじめな話はこれくらいにして、隣席のスロヴァキア人テューバ奏者M君とは今まで仕事で一回しか一緒になったことがありませんが、とても気が合います。

laraさん達のセクションとは違って、私達最後列はいつも賑やか(笑)。
曲の中の大事なソロが上手く行ったり、難しい箇所が上手く行くと、小さくひざを叩いたり、足を舞台に少しこすって、「賛辞」を送るのが習慣。
この曲の中に出てきた私のソロ部分、合唱のテキストと共に重要でした・・・。

私達の楽器は休みの小節が多いので、オーケストラ前方の方々には「暇」と思われていますが(苦笑)。ある名手曰く、休みが多いので余計演奏しにくい楽器だそうです、当たってます・・・。
ベートーヴェンの交響曲には128小節休みと平気で書いてありますし、ブラームスの交響曲では1~3楽章は休み、いきなり4楽章の冒頭から演奏ということも。
休みの小節が多い=いつも数えていないと、自分の演奏する部分になっても気が付かない=指揮者に止められ、もう一度同じ場所を繰り返す=他のオーケストラメンバーが2度も同じ場所を繰り返して大変迷惑するという図式。
M君、今回は滅多に演奏されない曲の上、休みの小節が数字ではなく、「Tacet bis(ここまで休み)」という非常に分かりにくい表示に難儀していました。

私は初めての曲でも割と平気。
今回リハーサル中にはこういう会話が良くありました(もちろんまじめに音程やリズムの話なども多数ですが・・・)。
M君:「今 どの辺?」(休みの小節のどの辺り?という意味)
私:「ここはザルツブルクだね(笑)」
M君:「そうじゃないだろ!!」
私:「じゃあ教会でしょ!」
とか、
M君:「今何を演奏しているの?」(練習番号のどこ?という意味)
私:「多分、フランツ・シュミット作曲の七つの封印の書だとおもうな~(笑)」
M君:「それは俺もそう思うけどさ~(笑)、練習番号を言えよ!!!」
2日間とも寒い教会内冷え込み、2時間休憩なしの曲なので、すっかり風邪を引きました。

これからの季節、教会の演奏会では黒いコートを上から着て演奏することが多くなります・・・。

演奏会終了後、まだ私に何か言いたそうなM君(笑)、また一緒の機会を楽しみに!
sepp

前列後列最後列,と言う風には考えたこともありませんでしたが。。。イイです、笑いました!
しかも『最後列』を利用してのこの写真!!
お客さんがみっちりいるってことは,本番。。。。
終わった瞬間とはいえ,あっぱれでございまする☆。☆
列別って楽しいと思いませんか? 私達最後列は雰囲気が違いますしね!? 今回私達の後ろにはさらにハンガリー人の合唱が・・・。
やはり本番の雰囲気が伝わるので、隠れて撮影しています(笑)。
sepp

あんまり指揮者イジメないで下さいね☆

私も、この休符を数えるので、苦労したことあります。
ピアノは室内楽で、いつもスコアを使うので、他の楽器の譜を読みながら弾けるので、こういう長期の休符を数えることがあまりなく、オケでちょこっと弾くような曲でパート譜だと、全くおてあげ。指揮者から、スコア借りて、聞き印になるメロディーとか、書き込んだりしました。
このコンサート残念ながら聞き逃してしまいましたが、新聞で絶賛でしたよ。
昨日はありがとうございました!
教会での演奏会、雰囲気と内容がしっかりあっているものの、演奏する条件としては難しいですよね・・・。私達のように「運動量が少ないと」(たしかに 笑)、ますます冷え切ります!
休符にはもう20年来なれて居るものの、数字が読みにくい出版社や、書き方が独特な出版社もあり、苦労させられます。今回のように、レンタル楽譜だけの曲は、先に演奏したの書き込みもあり、それを参考にしたり、自分が分かりやすいようにたくさん書き込みしています。
室内楽や指揮のようにスコアを見ることが出来ると安心ですね。
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